というか、収納代行で売り上げた金額は21億円ではない。警察が計算した範囲でそうなのだろう。そして、前回も話していたのだが、実質的経営者[R]はそれ以上にとんでもない金額の資金を使っていたのだと考えている。
僕が覚えている範囲や過去に計算したデータからではあるが、30億円近い金額を使い込んでしまっていた可能性がある。
例えば、飲み食い、夜遊び、などには月に1000万円は遣っていたはずだ。年間1.2億円というところだろうが、それでは3年で3.6億円にしか過ぎない。あとは、息子たちへの小遣い、妻やキャバ嬢への小遣い、などそれは湯水のごとく資金を利用していた。
また、韓国にも芸能プロダクション(的な)会社を立ち上げ、謎の敏腕プロデューサーとされる人物に毎週100万円、別途毎月数百万円の資金を出していた。すべての資金の流れを見てはいないのだが、韓国芸能界のための送金を全て洗い出して計算すればとんでもない金額まで登るだろう。ちなみにこの送金については何度も納税の指摘をしていたのだが支払った形跡はない。恐ろしく愚かな人間だ。
プライベートジェットをチャーターしてヨーロッパ移動に使ったり、僕には想像つかない行動をしていた。正直、そんな贅沢もあるのだなと感心してしまったのだが、[R]は金銭感覚がすでになくなっているように思えた。
プライベートでは不動産の素人なのに、住みもしない不動産を1億円近くで購入した。しかも、ある近しい人物2人のために。この話の内容は恐ろしくて詳細を口にできない。いつか、一呼吸おいて書けると判断すれば書いてみようと思う。皆の想像を超えたとんでもないストーリーを展開することになるだろう・・・。
シンガポールに正体不明の法人を作り毎月2500万円ほど送金したり、ロンドンのヒルトンホテル内に新たなオフィスを作って大量の人を雇用したり解雇したり、毎月の経費も1億円近くなっていた。
シンガポール・ロンドン・日本の3拠点にあるオフィスだが、経理作業チームが3つあり、同じ会計データをそれぞれが計算してオンラインゲーム会社に報告していた。信じられないかも知れないが、同じデータをそれぞれ別のチームが同じような作業をして、ロンドン以外のチームの結果データを廃棄するという無駄を行なっていた。別の言い方をすると、シンガポールと日本は形式だけの会計作業をして、ロンドンの作業内容の結果だけを報告していたというわけだ。なぜ3つあったか?しかもそれぞれの拠点で数百万のコストがかかっており、会計チームだけで毎月2000万円ほど経費がかかるのに無駄をする必要があったのか?一言で言うと、資金の不正利用を誤魔化すためのパフォーマンスだったのである。
僕は、実際に21億円がどこかの国で現金で残っていたり暗号資産になっていてくれたらどれだけいいかと思うが残念ながら僕は持っておらず、[R]も持っていないと考えている。いや、[R]は持っているだろうとお考えの方は少なくないかも知れないが、彼の凄まじい浪費を側で見ている僕にはわかっている。彼はきっと、余生の間にいっぺんにお金を遣ってしまおうと考えていたのではないかと思っている。実は、数年以内に日本でいう後期高齢者になるような年齢の人物なのだ。
なので、僕も[R]も含め、現金も暗号資産もない。結局残ったのは、借金の山である。
執行猶予がつくだけで金持ちになれてよかったなどという勘違いをしている方もいるかも知れないが、全くそんなことはなく、現在、とてつもない苦境に立たされている。
そして、日本に残された僕は催促を一手に引き受けてしまっている。これは僕の不甲斐なさゆえのことであり、家族や周りの仲間に迷惑をかけている。