以下、メールで質問をしたので回答をお願いします。

代表理事 田中様 担当者様

突然のメール失礼致します。 私は前田と申しまして、決済代行業者(オンラインカジノ)として3年ほど業務をしておりました。そして、2023年9月26日に逮捕され、報道されました。 常習賭博罪の正犯として執行猶予を含めた実刑の判決を受けております。

ギャンブル依存症に対する取り組みを拝見させていただいております。オンライン相談会や家族に寄り添う活動をなさっているとのことで非常に意義深い取り組みをされていると思いました。

◼︎ギャンブルや中毒についての考え 私は決済代行業者のシステムエンジニアでした。ギャンブルについては全くといっていい程興味がなく、依存症になる人の行動パターンが理解できませんでした。今後もギャンブルに私自身が中毒性をともなって興じることはないと思っています。 しかし、周りには確かにギャンブル依存症の方がいます。自分自身や周りを滅ぼしていく様を目の当たりにしてどのように諭すべきなのか悩みます。 また、私の家族に重度のアルコール中毒者がおり長年世話をし続けたのですがどうしても止めることができません。ありとあらゆる手は尽くしたつもりですが、いわゆるストロング缶酎ハイ専門の中毒者でスト缶を呪う気持ちになりました。私自身が中毒者ではないですが、中毒者の家族として長年寄り添ってきたので絶望感などはわかるつもりです。

◼︎取り組みに対する所感 以下、批判を含めた所感を述べます。 私は、オンラインカジノの規制法は必ず悪法になると信じています。中毒者を決して減らすことができませんしギャンブルが地下化しさらに深刻な問題になるのは間違いないだろうと考えています。 反社会性力のさらなる資金源にもなります。 また、8/6の要望書を読ませていただきました。 海外の胴元を実行犯として扱うのは構成として実現不可ですし、無謀かつ的外れな内容だと思いました。 決済代行会社を幇助犯として逮捕し、正犯として起訴する流れが今後常態化します(私はもう関わりません)。規制法ができれば捜査機関の権力を増大させる非常に危険な状況になります。人質司法や冤罪が社会的問題になっている現代で実利を伴わない新たな法律は必要ありません。 治療体制の充実こそ真っ先に法律の盛り込むべき内容ですし、実現性も高いです。

啓発のためのコンテンツの作成や周知などの取り組みは素晴らしいと思います。最も犠牲になりやすい子どもをはじめとする弱者の保護などの取り組みも頑張ってください。

◼︎ギャンブル依存症をなくすために 私はギャンブル依存症の方が少なくなるように、欧州の基準に準じた積極的な合法化が必要だと考えております。私は英国やマルタ共和国で関連者と接触したことがありますが、カウンセリングや利用者の管理、資金洗浄に対する考えが進んでいるとわかりました。オンラインカジノ業者にはサービサーとしてのポリシーや高い品位を持っている業者がいる事も知っていただきたいです。RG = レスポンスビリティ オブ ギャンブリングという言葉があり、ユーザに対しサービス側が責任を持って対応するという考えです。ちょっとした私の見聞録が参考になるならいつでも協力します。

◼︎私見など 逮捕され起訴された経緯もありますし、ここ最近の周知や取り締まりの結果違法となってきましたので、私はそのようなオンラインカジノ業界にビジネスとして関わることはありませんが、本当に問題を解決する方法は厳罰化することや捜査機関の捜査能力を上げることではないと思います。ギャンブルは歴史から見てもこの世から絶対になくなりません。また、娯楽にも犯罪にもなるものですし、いうなればナイフのようなものです。料理もナイフを使いますが、取り扱いを間違えれば危険なものにもなります。要は、「道具」を知恵を絞りながら扱っていくことが重要だと思います。 オンラインゲームやオンラインカジノは取り扱いが正しければ日本のエンターテインメント業界を豊かにしますし、世界に日本のコンテンツを発信する手段にもなります。公営・私営を問わずギャンブルユーザの電子的管理も含めた積極的な法整備・環境整備こそ必要です。

あらゆる依存症の方が本当に苦しみから救われるように祈っております。

◼︎質問状 ・質問1 なぜ、ギャンブル依存症の解決のために「オンラインカジノ」のためだけの特別法が必要なのでしょうか?

・質問2 海外の胴元を日本の法律で取り締まることができると考えていますでしょうか?どなたか法律家の見解などがあれば共有いただけませんか?

・質問3 オンラインカジノの悪質性についてどう考えていますか?

・質問4 オンラインカジノを規制する特別法ができた後、どのような世の中になるとお考えでしょうか? ギャンブル依存症は減りますか? 闇バイトや特殊詐欺はなくなりますか? その他、どのような将来を期待されていますか?

・質問5 公営ギャンブルについての規制は必要ないのでしょうか?

・質問6 大変失礼な質問になるかもしれませんが、活動費用は寄付のみなのでしょうか?収支などの一部または全てを公開されていましたらご教示願います。

・質問7 治療体制や機関の設置についてどう考えていますか?

・質問8 ギャンブルはこの世から一掃されるべきでしょうか?

・質問9 2024.4家族相談データリリース2.pdfを拝見しました。逮捕・犯罪率のグラフ(「オンラインカジノ以外のギャンブラー」と「オンラインカジノも含むギャンブラー」で分けて犯罪率を検討)を見ましたが、オンラインカジノ利用者が特別に犯罪に走りやすくなるという結論に疑問があります。 2021年から2023年の3年のサンプルでオンラインカジノを含む/含まないギャンブルユーザーの犯罪率は両方高まっていますが「やはりスポーツベットを含むオンラインカジノは、犯罪にも結びつきやすいという結果になりました」と結論を導いているのはなぜでしょうか?犯罪の種類や内容にも触れずにこのような結果を公表する理由がわかりません。

・質問10 2024.4家族相談データリリース2.pdfの中にある、「各年の相談件数」におけるギャンブル種類の割合ではパチンコパチスロが突出し、公営ギャンブルが上位を占めているのにも関わらず、オンラインカジノの問題を解決しなければいけない理由はなんでしょうか?違法性とギャンブル依存症の観点から説明をお願いします。